沈丁花の香気をお届けします。母校の庭に咲く沈丁花は、入試・卒業と学生時代の大きな節目毎に香り立っていました。巣立ちと新たな出会いへの予感に高揚し 極度に緊張していた過ぎし日を思い出す沈丁花が通勤時香っています。例年にない寒い冬を乗り越え・・・やっと春に手が届きました。  (施設長 阿 壽子)

平成15年3月号


緑寿園の目標に、「安心、安全、満足されるサービス事業を組み立て、眞心をこめて提供します」とあります。

ご利用者の方の「ご満足」とは何でしょうか。

いろいろな不都合があるかと思いますが、ご自身の身の周りのことが自分ででき、体調が優れない時には、すぐに診てもらえ、そのことに納得し、回復の道筋が 示される。また顔見知りや、気の合った仲間と語り合え、趣味の活動をし、作品等をつくり、味わって「今日一日、良い日だった」と感じることだと思います。
私どもはご満足いただけるために、日々の「安全」を確保し、「安心していただける」よう組織ぐるみで取り組んでいます。

「防災推進委員会」では、地震、火災等の災害に対処し、またそれを防ぎ被害を最小限にするために、日々の点検、防災訓練、避難訓練等を毎月実施しています。

「安全衛生委員会」では、ご利用者の安全と、安心のための健康維持、職員の職場や業務の安全、環境の整備、健康維持のための健診、教育等、広い活動を行っています。

また特に「身体拘束をしないこと」に力を入れています。どんな状態にあっても「人間としての尊厳」を守り、利用者自らの意思と選択を確保し、最大限に生か すためにあらゆる工夫を怠らないこと。思わぬ状況の変化で生じた様々なトラブルに即応することは勿論、その経緯を全職員が知り、共通の課題として工夫・対 処するためにすべて情報化されています。業務で注意しなければならないのは、「マンネリ化」です。「確認」と「評価」を確実なものとするために、その様 子、過程をオープンなものにしています。

安全をつくり出すのは職員一人ひとりであり、また、それはご利用者と一緒につくるものですから、私どもは、「よく聴き、納得してもらって、行動し、その状況をよく観察し、記録する」をモットーに日々の仕事をしていくことが肝要だと思っています。


祖母は、私が中学二年の夏に岩国から東京の私の母のもとに転居してきました。岩国で二十年間一人暮らしをしていて、七 十歳頃体調を崩し、子ども達が心配をして東京に呼び寄せたのです。中学生の私は、面倒を見る母に感心したものの、祖母が、住み慣れた岩国を離れた時の気持 ちには思い及びませんでした。しかし、最後の頃まで、岩国、錦帯橋という言葉に嬉しそうに反応していたのを思うと、祖母の心の中もいろいろあったのかと思 います。一緒に住んでからは、元気になり、自分の部屋で大好きな鮎の甘露煮を作ったり、散歩に出歩いたりしていました。煮物は上手で、岩国に迎えに行った 時に祖母が炊いた煮物の味は今でも懐かしく思います。また、私のこどもの遊び相手でもあり、4世帯家族として暮らしていました。しかし、九十歳近くなる と、自宅近くで迷子になり、少しずつ心配が出てきました。そして、風邪をひいたかなと思っているうちに、脳梗塞で半身麻痺となり、百三歳までの十三年間、 緑寿園の、職員の皆さんに大層お世話になることになるのです。

その頃、私は、老人介護の仕事を始めた頃で、自宅で母が介護することは大変ということで、特別養護老人ホームに早く入所できるように、母と役所に何度か出向 きました。倒れてから一年経たずに、緑寿園に入れたことは、現状からは幸運だったのではと思います。また、介護の仕事をしていて、身内をホームにお願いす るのは、正直後ろめたさがありましたが、自分も施設の職員として、ホームが行き届いた介護をしていることもよくわかっていましたし、やはり母が気持ちを追 われることなく、ゆとりをもって祖母に接することが出来ると思いました。

緑寿園では、一番手がかかる祖母を本当に丁寧に介護してくださいました。誕生日の色紙などの職員の皆さんの暖かい言葉や、面会に行った時に、祖母の言動を 報告してくださる職員の方々の、思いあふれる言葉かけには心和みました。また、食べ物にむせるようになっての長い間、毎食一さじ一さじ丁寧に食べさせて頂 いた事、最後まで緑寿園で看取るとおっしゃってくださったことで、夜勤明けの朝食介助や、夜勤の緊急対応などでどれほどお気遣いくださったか並大抵ではな かったことと思います。そのおかげで長い間、祖母も母も、安心して暮らすことが出来ました。

祖母が亡くなって一年が経とうとしています。介護の仕事を続けている私こそ、緑寿園の皆さんから介護の心を学ばせてもらい、仕事の糧をいただいたように思います。
(長井様は現在、介護支援専門員としてご活躍です。)



1.「家事援助」が「生活援助」となり、単価が下がる。

 家事援助 1時間未満 153単位 ⇒ 生活援助 208単位
  1時間半未満 222単位 ⇒   291単位
  2時間未満 305単位 ⇒   374単位

2.「複合型介護・複合型家事」がなくなる。

1回の訪問において、「身体介護」と「生活援助」が混在する場合は、その具体的なサービス内容を、30分を1単位として「身体介護」と「生活援助」に組み合わせる事になる。

(例)30分間でおむつ交換をした後、1時間で室内の掃除をした場合

(従来の取り扱い) 複合型介護1時間以上1時間半未満(403単位)

(今後の取り扱い) 身体介護30分+生活援助1時間(397単位)

3. 短時間の利用の単価が上がり、長時間の利用は下がる。

身体介護 30分未満 210単位 ⇒ 231単位  
  1時間未満 402単位 ⇒ 402単位 (変わらず)
  1時間半未満 584単位 ⇒ 584単位 (変わらず)
  2時間未満 803単位 ⇒ 667単位  

4.いわゆる「介護タクシー」の価格が設定される。

通院等のための乗降車介助が中心の場合 1回100単位

 

要介護度の軽い方を中心に全体的に単価が下がる。

緑寿園の場合 (1日あたり)

  要支援 560単位 ⇒ 482単位
  要介護1・2 662単位 ⇒ 614単位
  要介護3~5 924単位 ⇒ 903単位

*デイサービス1日あたりの利用料(要介護1の方の場合)
{614単位(基本利用料)+27単位(機能訓練加算)+47単位×2(送迎加算)
 +39(食事加算)}×10.6(地域加算)=8204円
 利用者の個人負担は・・
  上記8204円のうちの1割 820円+食材費400円=1220円
*痴呆性通所介護(たんぽぽ)については、変更ありません。

 

(これについては全額介護保険で負担するため、ご利用者の負担はありません)

1.これまで要介護度別に応じた単価を廃止し、一律に上がる。

  要支援 650単位    
  要介護1・2 720単位 ⇒ 一律 850単位
  要介護3~5 840単位    

2.質の高い支援への評価を行う。

要介護度の軽い方を中心に全体的に単価が下がる。

緑寿園の場合・・・

  要支援  914単位 ⇒  797単位
  要介護1  942単位 ⇒  841単位
  要介護2  987単位 ⇒  912単位
  要介護3 1031単位 ⇒  982単位
  要介護4 1076単位 ⇒ 1053単位
  要介護5 1120単位 ⇒ 1123単位

*ショートステイ1日あたりの利用料(要介護3の方の場合)
 {982単位(基本利用料)+12単位(機能訓練加算)}
 ×10.4(地域加算)=10337円
 利用者の個人負担は・・
  上記10337円のうちの1割1033円+食材費780円=1813円
  この他に日用品費として実費相当額を頂戴します。

 

要介護度の軽い方を中心に全体的に単価が下がる。

 

緑寿園の場合・・・

  要介護1  796単位 ⇒  677単位
  要介護2  841単位 ⇒  748単位
  要介護3  885単位 ⇒  818単位
  要介護4  930単位 ⇒  889単位
  要介護5  974単位 ⇒  959単位

*特別養護老人ホームへの入所 1日あたりの利用料(要介護3の方の場合)
 {818単位(基本利用料)+20単位(常勤医師加算)
  +12単位(機能訓練加算)}×10.4(地域加算)=8840円
 利用者の個人負担は・・
  上記8840円のうちの1割884円+食材費780円=1664円
 この他に日用品費、諸手続き代行料などの実費相当額を頂戴します。

 

特別養護老人ホームへの入所は、これまで原則として入所申し込み順でした。しかし、入所の待機者が非常に多くなっていること、介護保険制度の財政状況悪化が見込まれることなどから、このたび厚生労働省から、入所の必要性が高い方を優先していくという方針が出されました。
これを受けて、東京都から優先度の判断指標が下記のように示されています。

  1. 介護の必要の程度
    ・要介護度の高さ
    ・痴呆等に伴う問題行動と常時の見守りの必要性
  2. 介護提供の環境や困難度
    ・介護者の有無とその状況(健康状態、就労の有無等)
    ・住宅環境(住宅・帰来先の有無、介護をする上での立地・建物構造上の問題の有無)

施設には、これに沿って優先度評価を行うことや、入所検討委員会等で優先度を判定する基準や判定結果について合議した上で決定することなどが求められます。

 

特別養護老人ホームの入所については、ご希望者が多いだけに、優先度の決定や、入所に至る過程などについて、その公平性や 透明性が求められます。現在、各市区町村で、具体的な方針や対応策について検討されています。緑寿園では各市の入所指針に従い討議・合議をし、決めてまい ります。