♪春は名のみの風の寒さや・・・と唄っているうちに桃の節句。そして卒業式・・・あちこちで目出たく卒業の羽織袴のお嬢さん達、4~5人グループで歓声を あげている。しかし“蛍の光”のメロディーはどこからも聞こえてこない。いつの間にか世の中は変わってしまった。介護保険も7年目。自彊不息(じきょうや まず)で頑張りましょう。 副園長 小川茂

平成19年3月号


18年度の緑寿園の活動は、4月に改正された介護保険法の趣旨をくみとり、高齢者福祉をすすめながら地域の皆様との協創による安心した地域づくりに貢献し てきました。日々の活動は、ご利用者お一人お一人の状況を受け止めサービスできるよう、各部門が連携して勢力的な取り組みで始まりました。地域のご利用者 の皆様に安心し満足いただけるよう緑寿園独自のサービスも工夫し継続して提供できるよう努力いたしました。こうしたエネルギーの源は、今日まで30年余事 業を行うなかで大切に継承された職場風土にあります。職員それぞれが参画する各委員会活動での部門相互の共同活動や、事業運営に職員自らが取り組み一体と なって事業を進める姿勢によるところが大です。そして「宝箱」によせられたご意見・ご要望・苦情・激励の声「ヒヤリハット報告」「事故報告」を活用し、安 全と適切なプロセス管理に基づき日々業務改善を繰り返し、サービス提供に真摯に取り組んでいます。また、ボランティアの方々のそれぞれのお人柄で、緑寿園 の活動に華やかさが添えられ、ご利用者は日々生き生きと和やかになさっていました。

今年度、入居されていたご利用者9名の方をお見送りさせていただきました。長く激しい変化の時代を生き抜かれ、最期の大切な時期を私達に託され迎えられた、安らかで穏やかなお別れをさせていただきました。

私共一人ひとりの力は小さいですが、共同して活動し、次の世代へと繋げていけるよう願いながら今後も活動をすすめてまいります。


「兄ちゃん!タモ(小型の網)。タモ貸して!メダカとフナがいっぱいおる!」

終戦直後、北伊勢の自宅裏の小川での、幼少の兄弟の魚獲り風景です。読者の皆さんは、多かれ少なかれ、このような経験をお持ちでしょう。時を経て、60年 後の現在の西東京市。南境に玉川・千川の上水が、中央部に下水道化した石神井川が横切るだけで、自然豊かな川はありません。今の子どもたち、その親たちに も自然の中で泳ぐ魚を見ることはないでしょう。メダカはすでに絶滅危惧種に指定さえされているのですから。高齢の私達が、脳裏に描くふるさとの自然の中に しか泳ぐ魚が存在しないとしたら、なんと悲しいことでしょう。柳橋保育園や緑寿園のビオトープ池や水槽に小さな自然をつくり、魚を生かそうと考えたのは、 子どもたちが自然を知り、また私達の郷愁、癒しの心を通じ、自然の大切さ、生きることの喜びを感じ取っていただきたかったからです。水槽の魚は、お隣りの 野川(三鷹市)、落合川、黒目川(東久留米市)から譲り受けたオイカワ、クチボソ、カワムツ、ドジョウなどです。皆さんと、自然についてお話できたらと思 います。


緑 寿園の食事は、山形県の農家の方が鳥海山の麓で丹精込めて育てたお米を、食べる頃合いを見てその都度精米し、送ってくださいます。生鮮食品は地域のお店の 方が、新鮮で美味しいものを吟味して届けてくださいます。このような“こだわりの食材”を使い、おいしく、楽しい食事になるようご利用者のご意見・ご要望 を取り入れながら真心こめて食事をご用意しています。ご利用者の皆様には、年1回嗜好調査を行い、食事のご意見・ご要望を伺う他、毎月食事検討会を開催 し、各フロアの代表の方にお集まりいただいて行事食のご要望・反省や日常の食事に対するご意見やご要望をお伺いしています。また食事の際に栄養士が直接ご 意見をお伺いしながら、ご利用者の声を献立に反映させています。栄養ケア・マネジメントが始まり、一年が過ぎました。多職種協働(医師、看護師、管理栄養 士など)でご利用者お一人お一人に合わせた取り組み(体重の増減、BMI、アルブミン値などを考慮)が実現され、それまで以上により細かな個別の対応がな されるようになりました。

今年も、中庭・前庭に咲いたサフランを使ってパエリアをご用意しました。
また、味噌作り、らっきょう漬け、あんずジャム作りなどご利用者と共に楽しむ緑寿園の恒例行事が目白押しです。

 

私達にとって、体の健康だけでなく、心の健康も大切です。普段、栄養やお薬など、体の健康には気を配っていても、 心の健康には気が回らないようです。一生の内で、心の病気になりやすいのは老年期だと言われています。健康な心で、楽しく生活できるよう、心の健康にも気 をつけていきましょう。

最近は「脳を鍛える」ことを目的にした、本やゲームが数多く出回っています。
頭を使って活動することは、とてもよいことです。
しかし、ただ頭を使うだけでは、その効果に疑問が残ります。心の健康を保つには、「楽しむ」ことが大切です。家族や友達の方と一緒に、楽しく頭を使うようにしましょう。新しいことを学んだり、計画をたてて外出したりすることも効果的です。

趣味や生き甲斐をもつことが大事、とよく言われています。市報などでは誰でも参加できる様々な催しを紹介しています。身近な老人会や公民館などに顔を出し てみるのも良いでしょう。ボランティア活動をされる方も多いようです。しかし、新しく何かを始めることは、なかなか難しいものです。無理をせずに、マイ ペースで行いましょう。

高齢者の多くは、うつ状態に悩まされていると言われます。ゆううつな気分になる。何をしても楽しくない。不安を感じる。食欲がない。疲れやすい。そんな状 態が長く続くなら、うつ病の心配があります。うつ病は「心の風邪」と呼ばれるように、誰でもかかる病気です。しかし、悪化しないように正しく治療していく 必要があります。
最下部に、うつ状態のチェックリストがあります。ご自分で、行ってみてください。

家族や友人を失った時や、仕事や役割が無くなったときなどには、誰でも気持ちが塞いでしまうものです。しかし、元気のない状態が数週間も続くようなら問題 です。また、気持ちはしっかりしているように見えても、うつ状態が原因で体調不良を感じることもあります。理由がわからない疲労感や体の痛みは、うつ状態 を理由としていることがあるので注意が必要です。

自分でうつ状態だと感じたら、無理に頑張ろうとしないことです。うつ状態の人は、何でも悪い方に考えてしまいがちです。自分が悪いことばかり考えていない か、焦らず考えてみてください。最近では、うつ病に効く良いお薬が開発されています。苦しいと感じるならば、かかりつけの医師に相談したり、心療内科や精 神科の先生に相談してみると良いでしょう。

皆さんの周りにも、「うつ状態かな」と思われる人がいるのではないでしょうか?うつ状態の人に対しては、つい励ましたくなってしまいますが、励ましは禁物 です。うつ状態の人にとって、「頑張って」と励まされることは苦痛ですし、頑張ろうとして、かえって状態が悪くなったりします。気分転換をさせようと誘う のも逆効果です。無理しによう、暖かく接してください。「辛いですね」と共感してさしあげることが大事です。あまり苦しんでいるようなら、専門の病院を受 診するように勧めてみる方がよいかもしれません。

(ここ2週間)毎日の生活に充実感がない
(ここ2週間)これまで楽しんでやれていたことが楽しめなくなった
(ここ2週間)以前は楽に出来ていたことが今はおっくうに感じられる
(ここ2週間)自分が役に立つ人間だと思えない
(ここ2週間)わけもなく疲れたような感じがする