木の葉も美しく色づきはじめ、今年も文化祭の季節を迎えました。利用者の方々の作品や、日々の活動の紹介など、様々な展示物を用意してお待ちしております。ゆっくりとご覧になって、利用者の方々の生きる力を感じていただきたいと思います。
文化祭実行委員長 明田正栄
平成18年11月号
「大好き」、人によって随分と違います。好きな物は、と問われて“えーと”好きな食べ物はあれもあるしこれもあるし、好きな音楽はあれもそうだし、これもそうだし。
好きな場所は、“んーと”あそこもそうだし、こっちもそうだし、好きなことは、“えー”ぼんやりひとりでいることかな、気の合った人とおしゃべりすることかな。
私もそうですし、ご利用者一人一人の「好き」を考えてみると、たくさんの場面のなかにいる姿が見えてきます。「好き」をたくさん見つけていくと、自然と頬 がほころんで、目がうれしくなって、身体がかるくなって、こころがやわらかくなって、言葉が優しくなって、人の全体がよーくみえてきて、そしてなんて楽し
んでしょう。緑寿園に来て、あなたとは、長い人生の途中に知り合って、わからないどうしが不思議と触れ合って、私もあなたもいろいろな姿をみせあって好き はいろいろあるけれど、「大好き」は一つ。今年の文化祭で、「大好き」を見つけあいましょう。
最近街で見かけた気になるシーンふたつ。
混雑する車道を背にして街路燈にもたれ立つ人待ち顔のおばあちゃん。青系のTシャツに斜めの立ち姿が新鮮でした。
二つ目はこれも比較的交通量の多い登り坂を這うような格好で自転車をこいでくるおじいさん。荷台にちいさなおばあちゃんが腰にしがみつき、一魂になってビューと飛ばしてきた。スッゲェー。
ま、これだけの話ですが、近頃なんか違うぞ、そんな印象を持ちました。この感じには伏線があって、実は緑寿園で創作活動を続けて居られるお年寄りの方々と 重ね合って見えてしまうからなのです。年齢や障害を差し引いても見えてくる好奇心の強さや到達点の高さを競う気持ちを現わに出来る開放的な人に会えるのは
過去とは異なる何かが現れつつあるのかもしれません。元気を拾わずに種から育てることが出来る力強い仲間の出現でしょうか。かく云う私はもジイさんで今だ に元気拾いにうろついているところです。
思い起こせば、昭和56年主人が脳血栓で倒れ退院した後も麻痺が残り、病院と市役所から緑寿園を紹介され、いろいろと調査に見えられたのがリハビリの先生 とAさんでした。それから現在に至り、私も気儘にお世話になっており、月曜日を陶芸でいつも新人のような作品をつくっており、粘土が自分の思うような思わ
ないような形につくられてくるのが楽しみで作っていました。今度一寸気分転換が起こり階下の雰囲気に魅了され、刺繍だとか籐細工のもとに入らせてもらい、 何とか指導を受けながら生まれて初めて作品を作り子供孫には及ばず知人にもあげて喜ばれています。
職員の皆さんの明るくときには冗談をとばしながら親切にして下さるのが楽しく、又、お仲間と話が弾んだりすると眠りかけている脳がいくらか目が覚めるかなと思って月曜日水曜日と通わせてもらっています。
高齢期をいきいきと!
「ずっと元気でいたい」「寝たきりになりたくない」は誰しも共通する思いです。人が老いていく過程で、さまざまな病気に直面することを避けることは難しい ものです。いくつになっても自分らしくいきいきと暮らしていくためには、心身の老化をできるだけ食い止め、今までやってみたかったことにいろいろとチャレ ンジすることが大切です。
年だからといってあきらめない!
年をとることでいろいろな動作の不自由さを、「もう年だから仕方ない」「病気だから・・・」と考えてしまいがちです。「年のせい」「病気のせい」と思って しまうことが、実は生活不活発病?(生活行為が不自由になること)「年だからといってあきらめない」。その目的は生活機能の維持や向上のため、酸素を適度 に取り込んで、全身の持久力と筋力を保つ運動を行う。また、自立しながら元気に「老い」を生きていくために必要な手だては、同時に人との交流をもち、心の リフレッシュのできる場をもつことなど、健康づくりを考える上で必要不可欠な要素です。
それではどんなことに気をつければよいのでしょうか?
皆さん、馴染みの「水戸黄門」ですが、ドラマの中では「元気!」そのものですね。
その秘訣は?「なぜ、水戸黄門は元気なのでしょうか?」
| よく笑う | 深呼吸(腹筋を使う)・免疫力アップ・リラックス(血糖値低下)・コミュニケーションなど |
|---|---|
| よく歩く | 散歩(有酸素運動)をすると前頭葉や海馬の血流が増し、高脂血症や睡眠の質も改善します。足腰も筋力がつき丈夫になります。 |
| 好奇心旺盛 | ワクワクすることは生きる原動力、些細なことでもワクワクできることがイキイキと生活できます。好奇心は観察力や行動力、向上心も育ててくれます。 |
|
頭を使う 知恵を絞る |
家から外に出ること、自分の状態を知ること、他人と競わないこと、身体を適性に動かすこと、多くの人と会話をすること、継続して行うことなどたくさんの刺激を受けて、変化を知ることを通して自分の生活づくりを工夫し主体的にすすめるようにしていきましょう。 |
| 人のために | 今までの経験や知恵を積み上げてきたものを生かして、少しでも人の為になることをすることで、自分の役割を持つようにしましょう。 |
水戸黄門は、よく笑い、よく歩き、好奇心旺盛で、頭を使い、今までの経験や知恵を積み上げてきたものを生かして、少しでも人のためになること、そういう考えを持ちつづけ大切にしていくことを、私たちに生き方のお手本として示してくれているのではないでしょうか?
※小金井市で実施した介護予防講座の内容をお手本にしました。
講師:社会医学技術学院 作業療法学科職員 水上直紀
転倒を防ごう!寝たきりの原因の7割は転倒です。
なぜ、高齢者に転倒が多いのでしょうか?
背中が曲がってくること、背中が丸くなるのは老化現象ですか?
からだの重心が不安定になってくると、転びやすくなり、自立を妨げる原因にもなります。人間は二足歩行の動物ですから、大腿部の役割は非常に大きく、その 部分の筋力が衰えると歩行困難が生じます。また腹筋や背筋の筋力が極端に衰えてしまうと、からだを支えることができずに日常生活の大きな障害となります。 自分の体重をしっかり支え、歩き、姿勢を保つことが最低筋力を維持していくうえで大切です。
運動としては「楽しくできること」「いつでもどこでもできること」「安全にできること」です。そのひとつに「少し意識して歩く」ことが適度な運動といえます。今日からでも、できることからはじめ、ぜひ、生活習慣に取り入れてみてください。
高齢者はどうして転ぶのでしょうか? 高齢期の転倒の原因は?
○身体的原因
「運動能力の低下」手足の筋力の低下、足を上げたつもりなのに思っていたほどあがらず、わずかな段差でつまずく、段差を踏み外すなど。
「判断が遅くなる」瞬間的に判断する能力が衰えて障害物をまたぎきれない。
「めまい」血圧の調整が悪かったり、睡眠不足により立ちくらみを起こしたり。 ○環境的原因
「家の中の障害物」家の中の物につまづいたり、照明の明るさの不足など。
何より怖い、閉じこもり症候群 受け身の生活からは何も得られません。
豊かな高齢期の生活とは「自立した生活を送るために」
「あなたが豊かな高齢期を送るために必要と思われる条件はなんですか?」と問われたとき、皆さんはどう答えますか?おそらく誰しも真っ先にあげるのは「健 康」でしょう。「健康であってこそ人生を楽しむことができるが、病気になってしまっては・・・」しかし、人が老いていく過程でさまざまな病気に直面するこ
とは避けにくいものです。だからこそ、地域の横のつながりは大切で、病気の改善や生活の知恵などについての情報と協力(お互い支え、支えられる関係をつく る)をもたらしてくれます。
豊かな老いは、「豊かなコミュニケーション」といえるのではないでしょうか?高齢期は時間という、力強い味方があります。人とふれあうことでそのおもしろ さを再発見し、楽しい人との「和」をひろげていくようにしましょう。大事なことは、ほんの少し意識を切り替えて将来の自分(イキイキ生活している自分の 姿)をイメージすることで高齢期を楽しく過ごすことができるのではないでしょうか?
社会福祉法人 至誠学舎東京
高齢者介護総合福祉施設 緑寿園

